笑い飯は地球を救う

M-1いまさら雑感

笑い飯、とってもおもしろかったよねー!(雑感終わり)

それにしてもこちらのエントリは笑い飯への愛がたいへん詰まっててとても楽しめました。

このシステムのすごいところは、はじめから大爆笑を目指さなくても、きっちり達成項目を頭に入れ、それを愚直にでも実現していけば形の上では「爆笑」が得られるところだ。今年のパンクブーブーはまさにその典型例だったように思う。アンタッチャブル型の漫才をベースに採用し、点数を上げて褒められるために頑張ってドリルを解きまくって試験を受けたら最高点(=優勝)の「副産物」として爆笑がついてきたという。

チンポジにだけは負けたくない。パンクブーブーが最後に言った言葉はジョークの皮を着せた魂の叫びだ。血を吐く思いで修練を積みコンテスト用に肉体改造を重ね、浮かぶ涙を偲んではボロボロの武道着でようやくたどり着いた「いただき」に鳥のお面をかぶってチンポジ気にしながらゲラゲラ笑ってるやつがいたら誰だって殺意を覚えるだろう。絶対負けたくないよ。がんばれパンクブーブー

笑い飯による親(M-1)殺し - ロマンティックあげるよ。

たとえどんなに盲目的な愛であっても、信仰じみた愛であっても、醜く歪んだ愛であっても、愛を表現する様というものは常に美しいものです。ぼくはこの愛が溢れた文章とエントリ主に拍手を送りたい。

言いたいことは言いました。あとは適当に書き散らかします。

M-1の審査員"選出"基準の軸はブレブレブレまくっている

さてさて、M-1の審査基準は決してブレていない、1回目から同じ基準で公正に点数付けされてるよ、という話が上のブログに対するコメントでも出てましたけど、どう考えても「審査員の選出」そのものにブレは出てますよねー。





(1枠)

(2枠)

(3枠)

(4枠)

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(6枠)

(7枠)

1

島田紳助

松本人志

鴻上尚史

ラサール石井

春風亭小朝

青島幸男

西川きよし

2

大竹まこと

島田洋七

中田カウス

立川談志

3

南原清隆

島田洋七

ラサール石井

大竹まこと

中田カウス

4

西川きよし

南原清隆

大竹まこと

春風亭小朝

ラサール石井

5

島田紳助

松本人志

渡辺正行

大竹まこと

島田洋七

6

南原清隆

渡辺正行

島田洋七

7

上沼恵美子

ラサール石井

オール巨人

大竹まこと

8

渡辺正行

9

東国原英夫

渡辺正行

M-1グランプリ - Wikipedia

おもしろいぐらいに個性的なメンバが各回でバラけてます。

オール巨人中田カウスはコッテコテの大阪でも類を見ないほど極太の筋金が入っている芸人さんなので、審査員の構成がこれだけ変わってると結果として各回の「審査」そのものにはブレが出ちゃいますよねー。

関東と関西の重鎮をバランスよく揃えようとしている感はありますけど、たとえば今回の東国原英夫といい、第1回の青島幸男春風亭小朝といい、お世辞にも「今のお笑い」に詳しいとは言えない方々が審査員に選ばれた理由がわからないし基準もよくわからない。古典落語は現代漫才に通ず?だとしたらM-1グランプリって実はとっても高尚な祭典だったのか!いやいや、だったら上方お笑い大賞でええやないか!

当然「M-1」というスタイルを育て上げていくうえで、いろんな人を審査員として迎え入れるのは大切なことなので必要不可欠なことではありますが、その上での齟齬はどうしても発生しますよね。なので「審査にブレはない」と言いきれるのはよくわからないなあ。

ニュースタイル笑い飯の悲劇

ちなみに個人的に、過去のM-1で「審査員の評価基準がわかりやすく分かれたなあ」と強く印象に残っている出来事があって、それが2003年第3回M-1グランプリの決勝の審査のこと。

M-1グランプリ 第3回(2003年) - Wikipedia

テレビの最前線で活動している紳助、松本、南原が"新しい笑いを生み出すニュースタイル"の笑い飯に投票して、テレビより舞台中心で活動している他4人が"王道をゆくオールドスタイル"のフットボールアワーに投票した、という見事に審査員の好みが分かれる出来事がありました。わかりやすすぎ。これを生で見てて、あーそりゃ審査員によって好み分かれるわなあ(結果として優勝を左右したんですけど)と感慨深く思ったことを今でも覚えています。

脊髄反応的チンポジ

あとぜんぜん関係ないですけど、笑い飯の「チンポジ」はM-1というシステムそのものをあざ笑った素晴らしいネタだった、とおっしゃレロレロされてる方がわりと多く見受けられますが、そんな構造的な笑いを考えて実践しているとは到底思えないですよねえ。まあ結果的にそうなっただけであって、あの時に「チンポジ」と言うことがどれほどの影響を及ぼすかなんて誰にもわからない。「システム」だとか「鳥人のあとのチンポジという構成美」とか、そんなことは本人たちは微塵も考えていなくて、我々がこうやって無駄に時間を費やして思想妄想した上で描く「笑いのあり方とこれから」を、きっと彼らはド天然に直感的瞬間的に行動できてしまうだけなんだよなあこれは。だからこそ、彼らにしか生み出せない笑いがあるわけで、鳥人があって、チンポジがある、と。

まあ、M-1は東京にいながらにして笑い飯の生漫才を見れる数少ない機会なのでこれからも続けてほしいし、笑い飯が来年ラストイヤーだとしても出続けてほしいですね!

マイク一本、一千万―ノンフィクション「M‐1グランプリ2003」

マイク一本、一千万―ノンフィクション「M‐1グランプリ2003」

エピローグ 〜本当の漫才を堪能したい方々へ〜

M-1なんてクソくらえ、本当の漫才を堪能したい!という方は怒涛の5時間半ぶっ続け、至高のお笑い番組オールザッツ漫才」をオススメします(関西でしか見れませんけど)

これとか死ぬほどおもしろいから(どこからどう見ても漫才ではないけど)↓

オールザッツ漫才twitterアカウントがあった!
W ï n g (@allthatsmanzai) | Twitter

というわけで、この年末は「オールザッツ漫才」を見て本物の漫才を堪能しよう!(宣伝オチ)