会社の偉い人からポケットマネーで1万円もらいました。
でもそれは僕だけではなくて、多くの社員に配っていて「みんなこれからも頑張ろうぜー」とか酔った勢いでその偉い人は言っていました。その偉い人は一代で会社をそれなりの大きさまで成長させた人なので、実際どうかはさておき金は相当あり余っているらしくて、おこづかい、みたいな感覚で金をばら撒いていたんだけれども、僕は全然納得がいかなかった。
会社からの評価として、仕事に対する成果として、お金をいただくのは嬉しいことだけど、酔った勢いで軽く1万円をポンと渡されても何だか納得できないというか、そもそもなんで自分がこんなに喜べていないのかも理解できていない。周りが死ぬほどはしゃいでいたのが鬱だった、というのもあるかもしれないですけど。
最近読んだ「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」という本の中に、西村博之さんと小飼弾さんのインタビューがあって、その一節にこういったくだりがありました。
小飼 必死こいて、心と身体に汗した仕事よりも、投資でバンとやった結果のほうが大きかったりする。
西村 そうなると、働くことの楽しさが半減しませんか?
小飼 だから働くとはどういうことなのかを、考えざるをえないんですよ。
西村 プログラムを作って稼いだ100万円と、1億円預けた時の利子の100万円は金額では一緒ですよね。そうすると一生懸命働いたことの価値が薄れる気がするんですよ。
小飼 でも、それで一生懸命働いたことのほうが尊いとなると、お金の理念に逆らうことになる。どんなやり方で稼ごうと、100万円は100万円。貨幣が成り立つ意味では、これが基本。
うーん、たしかにそうだよなあ、と読んでいたときはそう感じていたんですけれども、実際に自分がそのような立場に立つと、全然そんな考えができていなかったという事実に自分自身驚いている。自分の中では、お金の価値は等しくけど、意味は違うんじゃないか、という思いもあったりします。
- 作者: 西村博之
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2007/06/29
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