今週はずっと実家にいるのですが、僕とは系統の異なるマンガを兄は持っているのでこの休みのあいだを利用して兄のマンガをがっつり読んでいっています。今のところ読んだマンガの中でおもしろかったのをひとつピックアップしてみますよ。

コミック 銭 1巻 (Beam comix)

コミック 銭 1巻 (Beam comix)

いやあストーリー構成の巧さとちょっと強引な話の持っていき方で知られる鈴木みそといえば、僕らがあの頃いつも読んでた週間ジャンプと週間ファミ通の、昔はまだ隔週で「ファミコン通信」だったあのファミ通の連載マンガの2大巨頭が桜玉吉鈴木みそだったんですよコレ。すごい自分だけの思春期語っているぞ?わかる人にしかわからんですよねすいません。でも誰もがウソテクで有名なファミマガやら電撃なんたらマガジンに走る中で僕だけが同級生の中でいち早くファミ通を読み漁ってたのを覚えてる。だってゲームの紹介(クロスレビュー最高!)や攻略といったゲーム雑誌メインの内容の濃さはもとより連載のマンガが面白かったんだもん。桜玉吉はまだ病む前の作品ね。「しあわせのかたち」は小学生でも充分読める面白さだった。で、当時連載していた片山まさゆきの麻雀(?)マンガがフェードアウトしていって(笑)、徐々に現れてきたのが鈴木みその「あんたっちゃぶる」。この「銭」にも共通するけど業界の裏側をリアルに、でもすごく淡々と描くから、自然とストーリーに引き込まれていく。で、鈴木みそは相当洞察力の鋭い人だからそこから複雑に入り組んだ各業界の構造をひとつずつ解き明かしていって最後に核となる部分を書ききる。そこがその業界の儲かる理由だったり儲からない理由だったり明るい未来だったり見たくもない黒い部分だったりする。読み物として書いても相当面白いと思うんだけど、それをマンガとして書ききるから、だからこそ鈴木みそのマンガは面白いんだろうなと思った。
よろしければぜひ。「銭」以外の作品も僕は好きです。