就職・転職活動を行っている人たちはこれからヤバくなるのか

就職・転職斡旋サイトがわりとヤバイというお話 - とりあえずなんですけどねに対する追記エントリ。

はじめに

あのエントリは身近にあった話を事実として書きとどめておきたかったので、淡々とエントリにしてみたんですが、思いのほか反響があったので驚いています。おそらく、社会のどこかにひそんでいる「不安」が今、社会のある一面において表面化してきたという事実に、多くの人々の関心を引いたのだと思います。

その一方で、シンプルに書きすぎたせいか、逆に不安を煽っている一面もあるような気がしたので、少しだけ補足しておきます。

ポイントは2つ

  • 「リストラを行う一方で、求人募集をしていること」*1が問題となり、その影響で就職・転職斡旋サイトを運営する会社の経営状況が思わしくない状態になっているということ。
  • その先にいる「就職・転職活動を行っている人たち」への影響がどれほどのものなのかは今のところ不明なので、そのあたりの状況についてはきちんとウォッチしていくべき。

とりあえず言いたかったことは前者で、つまりタイトルのとおり「就職・転職斡旋サイトがわりとヤバイ」よ、ということ。

後者のほうはまだ断定できない話だったので、あくまで要チェックですよ、と伝えたかった点です。「リストラを行う一方で、求人募集をしている」企業が求人を取り下げるという状況にあるわけで、おそらくそのような会社は大企業に限られるのではないかと個人的には思っています。リストラを行う人員すらも確保できていない中小企業などでは、求人は行い続けるはずですし、基本的には企業のスタンスや経営状況に沿った形で求人は行われているはず。(と個人的には思っているのですが)

では、「就職・転職活動を行っている人たち」にはどれくらいの影響があるのか。

「就職・転職活動を行っている人たち」への影響

とある転職サイトの「新着求人件数」を調べてみました。まずは去年と同時期、2007年12月の「新着求人件数」。

今週の新着求人12/21(金)更新 新着 182 件
http://web.archive.org/web/20071221012153/http://tenshoku.mynavi.jp/

今週の新着求人12/25(火)更新 新着 258 件
http://web.archive.org/web/20071226044825/http://tenshoku.mynavi.jp/

今週の新着求人12/28(金)更新 新着 480 件
http://web.archive.org/web/20071228183128/http://tenshoku.mynavi.jp/

おそらく4月入社の人手確保を見据えた形で、就職・転職活動が本格化していく1月に向けて求人件数は急激に増えていっていますね。

では、今現在の「新着求人件数」はどうなっているのかというと。

今週の新着求人12/19(金)更新 新着 134 件 
http://tenshoku.mynavi.jp/

現時点では求人件数は去年より減っています。この一週間で求人件数が減ったかどうかまでは確認できていないので、もし情報があれば教えていただきたいところ。ただ、ブックマークコメントではこんなものがありました。

kakei リクナビNEXTで、月曜→水曜で一気に3桁まで募集が減りました。

去年の推移を踏まえると、これからは求人件数は増加していくはずですが、もしも求人件数が減少していくとなると……その先はあまり想像したくはないですね……。

はてさて

というわけで、結局不安を煽ってることになってしまっているわけですが(汗)我々を巻き込もうとしている「負のスパイラル」に対して今できることといえば、「負のスパイラル」を止めるために、あるいは巻き込まれないために、自分に何ができるのかを考えて行動していくぐらいしかないのかな、と。あまり過剰に不安になりすぎずに、まずは慎重に状況を見ていく必要があると思っています。

でも個人的にいちばんイヤだなあと思うのは、リストラを発端とするこの一連の流れで「誰もメリットを得られていない」というところですねえ。。(メリットがあるとしたら、リストラをしている企業の幹部くらいかなあ……)

*1:ブクマコメントにもありましたが、そもそも「リストラを行う一方で、求人募集をしていること」を問題視すべきなのか、といったところは議論すべきところ