「オモシロイ」のギャップ

昨日とあるアパレルのお店に行ったら重ね着風に見える素敵なロンTを見つけたので、近くにいた店員さんに「これ、面白いですねえ」と言ったら、キョトンとした顔で「面白い……と言われたのは初めてですね……」と言われた。あれ?と思いながらも、このロンTだったら一枚物としてだけでなくて、いろんな服と組み合わせても着れるだろうな、でもそのパターンは結構多そうだなあと思ったので「ちょっと着こなしが難しそうですね」と言ったら、その店員は首をかしげながら「いや、この着こなしは簡単だと思いますけど……」と言い放った。び、びっくりー!その後もいろいろと話してみたんですが、全くと言っていいほどそいつとはコミュニケーションがかみ合わなくて、結果、信じられないことに途中でその店員は会話を放棄してしまったので、これまたびっくりしました。サービス放棄!結局、そのロンTを買うのはやめました。なんということでしょう。
 
店側が懸命にマーケティングと商品開発を行って生み出された商品を、客がよいと評価してそこに購入機会が生まれたにもかかわらず、店員が客の購買意欲をそぎ落とすという始末。たぶんその店員の器の小ささが存分に発揮された瞬間だったと思うんですけれども、明らかにかみ合わなかったコミュニケーションを思い返すと自分の言葉が足りなかったのかなーと思ったりしました。ただ、そこのギャップを埋めるのが接客業なわけであって、そこはしっかりしろよ店員!と思ったりもしました。ていうかそもそもなんで客がそんなに気を使わないといけないんだよ(笑)
 
で、今あらためて考えてみると、関西人の僕が思うに、関西人の言う「面白い」という言葉には「興味深い」「楽しい」「ワクワクする」といったポジティブな意味合いが含まれていると思っていて、僕はよく「面白い」を褒め言葉として使うんですけれども、もしかしたら東京の人からすると「面白い」という言葉は「滑稽」「笑われている」といったネガティヴな意味として捉えられているのかもしれないと思いました。いや、もちろん関西関東うんぬんじゃなくて個人的な話なのかもしれないですけど。傾向として、あるのかな、と。
 
というふうに考えると、店員との最初の会話にあった「面白い」のところで既に双方にギャップが生まれてしまっていたわけで、じゃあそれに代わる言葉って何なんだろうとか考えているうちに、そもそもなんで客がそんなに気を使わないといけないんだよ(泣)となったのであの店には二度と行かないことにしました。(わー!)
 
ちなみに、その店の隣にあったTOMORROW LANDの店員さんはめちゃくちゃ丁寧な接客をしてくださったので、素敵な秋服を迷わず買わせていただきました。本当にありがとうございました。